2020.05.20

きのう思いついた原稿をさっそく書き出して、Googleドキュメントからnote の下書きに移してさらにちょこちょこ直して、というのを行っていたのが日付の上では今日にもう変わった25時とかで、奥さんは奥さんで北欧史について読んでノートにまとめている。すっかり夜更かしだった。

 

起きると雨で、また雨で、いやだった。

SUNNY BOY BOOKS さんから本が届く。これは嬉しい。柴崎友香『宇宙の日』と水原涼+安田和弘『震える虹彩』。さっそくAppleMusc でROVO のライブアルバムを探し出して『宇宙の日』。読む動き。読むだけで雨を受け、体を揺らし、音の中に飛び込んでいくような歓びが呼び起こされるようで、ライブに行きたい! 野外で思い切り体を動かしたい! と欲望された。ワイヤレスイヤホンでROVO を流し込みながら、体をゆすって読み終えた。すると奥さんが不満げな顔でいて、なにかと尋ねるとワイヤレスイヤホンに気づかず話しかけて返事がなかったので、まさかあなたが私を無視するなんて! とびっくりしたとのことで、耳がふさがってることに気が付いたから仕方がないとは理解したけれど一度なされたびっくりはなくならないから憮然としているのだという答えだった。声が届いていれば、私は絶対に無視されない、という態度がとてもよかった。そしてそれはその通りだった。僕は奥さんを無視したりしない。この日、僕はこのあとも三四回音楽を聴いていて奥さんの声掛けに気が付かなかった。最近は寝ているときと食事のときとお風呂以外ではだいたい音楽を聴いて仕事なり読書なりをしていて、仕事であればきょろきょろしているので奥さんの様子に気が付くが読書は夢中なので目も本にだけ向く。そうするとほとんど外からの刺激に気がつかない。家にいるのに、奥さんにとって僕は不在だろう時間が長い。これはやり過ぎはあんまりよくないな、と思った。

 

難しい本はあまり頭に入ってこず、だらだらと『仕事文脈』と『ODD ZINE』の新刊を読んでいた。両方楽しく読み終えた。ヤマザキOKコンピュータの文章がやはり好きで、ZINEをポチった。水原涼の「八戸・十和田・鮫」が圧倒的だった。これは何度も読み返す。あと巻頭の乾燥肌と内向の話も面白い。豊泉堂にまた行きたい。行けるだろうか。

 

草稿はさっそく行き詰っていて、書きかけのままでも公開することでやる気を維持していく作戦だったが、公開してもいい、と思えるクオリティに届かず、悩む。しかしクオリティなんか気にせず公開しておかないことにはやる気が続かずこのままやめてしまいそうで、それはもったいなかった。

 

寝つくまで、奥さんは北欧の国家形成についてレクチャーしてくれる。僕は徴収が簡便な穀物栽培が国家形成の重要なファクターだという史観を披露し、ヴァイキング時代北欧の農民は「自由民」とされ分散的な自治が行われていたという奥さんの話に、じゃあそのころの主要作物ってなんだったんだろう! などと質問した。