2020.07.25(1-p.170)

奥さんがマクドナルドのクーポンでU-NEXT の無料お試し登録をしたとのことで、邦画が強いんだよね、というぼんやりとした印象で片っ端から検索をかけ、日活ロマンポルノに期待したのだけどあまりなかった。『バックが大好き!』という作品がすごく気になっている。これまで観たのは若き柄本明岸部一徳の演技対決がたまらない『ダブルベッド』と、釜ヶ崎行きの前に阿佐ヶ谷で観た『マル秘色情メス市場』で、どちらもすごくいい映画だった。特にほとんどが釜ヶ崎ロケの後者は強烈で、でもいちばん鮮烈に覚えているのはガスを満載したラブドールを抱えながら間男を付け回す萩原朔太郎の孫だったりする。

それできのうは寝る前に『HOUSE』を観た。すっごく楽しかった。この一ヶ月、奥さんが観ていたTRUMP シリーズの配信から、『13日の金曜日』二作、『ジョーズ』、とだいたい皆死ぬようなのばっかり観ていて、そういうだいたい皆死ぬもののなかでも屈指のよさだった。出てくる女の子たちがみんな魅力的で、かわいい。元気になるかわいさで、それがみんな死ぬので、よかった。ダサカワポップで、終始チープな演出が楽しい。大林監督は一度大学の映画論の授業にゲスト講師として来てくださったことがあって、そのとき、こんなにまっすぐに希望やら愛やらを語るジジイがいるのか! と感動したのを覚えている。いいジジイだったな、という印象だけ持って、でも映画は観なかった。ようやく観れた。とてもいい映画だったので、嬉しくなった。

きょうは『失われたモノを求めて』で考察されるらしい『ユリ熊嵐』を四話ほど観た。これも皆死にそう。ピンドラに全然ハマれなくて、『さらざんまい』に夢中になった僕は、この作品は好きそうだった。これの考察は、観てから読みたい。

夜は近所の好きなお店に久しぶりに行ってきょうも気持ちのいい人たちが働いていた。メニューが刷新されていて、ビールが充実したのがよかった。シンハーとパンクIPAをいただく。馴染みの品も新作も、おいしいねえ、と満足して歩いて帰る。

寝る前ロメロの『ゾンビ』。何度目かわからない。ひとり噛まれたところでうとうとしだして、寝ちゃう。映画を途中でやめてしまえるというのは、最近ようやくできるようになったことだ。