2020.09.15(1-p.292)

アフリカ納豆を読み終え。前作の大ファンとしては納豆統一理論の行方にはらはらわくわくしつつ、DMZ のブランド化の話が最高に面白かった。辺境にだってふつうでたくましいただの生活がある、ということを、さらっと、でもこちらの思い込みをうまい具合に誘導しながら示してくれる文章で、僕は納豆しか読んだことがないのでこれから読みたい本がたくさんあっていいことだった。まずはアジア納豆の文庫版を読みだす。再読するというのを僕はあまりしないけれど、読んだ端からどんどん忘れていくので初めてのように新鮮に読める。むしろここまで忘れていてどうして前作の大ファンなどと言えてしまうのか不思議なくらいだが、面白かったり楽しかった感じはずっと残っている。納豆の次はカレー、と積んでいた『インドカレー伝』にも手を出して、さらには『地下世界をめぐる冒険』も試してみる。ぜんぶ面白い。FGO のせいで読書時間が圧迫されていると思っていたが、それは読書としてFGO がちょうどよかったからで、二部に入って辛気臭さが増してきたいま、僕はFGO に対してやや熱が落ち着いてきたし、ほかにもっと面白い本があったら当たり前にそちらを優先するようだった。面白い本がたくさんあってうれしい。ちなみに二部はいま二章で、マシュのスキルが使いづらくなったのがいちばんよくなかった。高野秀行の著作をどんどん図書館でポチる。
 
昼過ぎから奥さんの具合が悪そうで、夕方ごろまで気絶するように寝ていた。
 
あなたがきのう自慢気にツイートしてたキーマカレーがおいしそうだったから、と夕飯は奥さんがキーマカレーを作った。ひき肉のカレーというだけでぜんぜんちがったタイプの美味しさで、カレーの幅広さに感心しながら三杯も食べて、急に血糖値が上がったからか食後気絶するように寝落ちてしまった。その寝方は昼間の奥さんの不調に似ていて、奥さんが先に調子を崩して後から僕が追いかけるというパターンはちょっと珍しいね、と話していたが、そんなに珍しくないような気もこうして書いているとしてくる。その場では心底珍しいような気持ちでいた。気絶している間に国勢調査を奥さんが済ませておいてくれたらしく、ありがたかった。もう一緒に暮らしだして五年は経ってるんだねえ、と、特に何の感慨もないという感慨の示し方で、ふたりでへええ、と思った。