2020.10.11(1-p.325)

夫婦そろって6th by ORIENTAL HOTEL の一階のレストランが好きだ。お布団のようなパンケーキで有名だけれど、今日は併設のステーキハウスのほうが目当てだった。目の前で焼いてもらうタイプの肉を食べたくて、ハンバーグランチを注文した。一つ一つって感じの、ていねいな食事がしたいね、と話していて、それが叶えられていくようだった。おいしいものを食べると満たされる気持ちの総量はいつだって大きく、お昼時にすでにふたりは今日という一日が最高のものだと確信していた。男の人にデートでこういうお店に連れてきてもらったら、と奥さんは珍しく色めいた仮定のもと話し始めた、おいしいお店を知っている人なんだなあって思うなあ。そうだね。このお店は奥さんの発案で、だからこのデートは奥さんの手柄だった。奥さんはおいしいお店を知っている人だ。おいしいお店を知ってる人に対して、そこから抱いて! になるまでにどんな飛躍があればそうなるのか、などということを話したような、興味がそこまでなかったような。

有楽町から銀座へと歩き、てきとうにそのへんをぶらついた。それから上野の博物館の予約を取って、刀を見に行った。前回は大包平を見に行って、きょうは三日月宗近だった。こうして比べてみると、大包平は大きかった。今回はすっくとした大太刀が多く、個体差があまり見分けられなかった。マハーバーラタを期待して東洋館の「アジアのレジェンド」もひやかしたが、体力不足でだいぶ駆け足になった。マハーバーラタはちょっとしかなかったが東洋館自体が面白かった。仏像のポージングはおおむね同じなのに顔立ちははっきりと欧風であることや、仏陀の物語の一節を石から切り出したもののアングルや配置がそのまま西洋の宗教画のようだったこと。

台風の影響もあって、すでに眠かった。このまま帰るか悩み、足湯カフェで温まるとてきめんに回復したので、快活倶楽部でだらだらとすることでさらに疲れに追い討ちをかけ、完全に制圧したのちに羊肉を食べた。朝から晩までおいしいものばかり食べて、よい一日だった。デートが楽しいと気分がいい。とても。

帰り道、月曜の分の録音を行ったが、酔っ払っているし、交通量も前よりすごかったので使い物になりそうになかった。