2020.11.15(1-p.325)

昼からキンコーズに『ZINEアカミミ』の第二号を刷りに行く。きょうはいつも以上に店員さんがにこやかで親切だった気がする。短縮営業によって負荷の軽減があったのだろうか。そうであればいい。働きすぎるのはよくない。じっさい18時の閉店間際に人がどっと押し寄せていこうは見慣れた対応だったのだから、余裕は人をいい感じにするというのは間違いがなさそうだった。

昼から行ったのに閉店間際までいたというのは、今回も印刷にかなり苦戦したということだった。無料配布用の四つ折りの冊子は印刷自体は簡単だったが、古いデータを擦り出してしまって誤字が誇らしげに存在感を醸し出していてつらい。七〇部くらい刷ったときに気がついて、呆然としているうちに予定していた一〇〇部が刷り上がってしまった。そうこうしているあいだに本誌の表紙を準備する奥さんは用意していたデータで思ったように色が出ず、サイズが合わず、その場で色々と手を尽くしてみるも自体は好転せず、悄然としていた。あんなに竦然とした顔、なかなか見ない。深呼吸の必要があり、何度か外に出て行った。喫煙者はこういうときに吸いに行くのだろうな、と思う。煙でなくとも呼吸のために休憩を堂々ととらせて貰えばいいのに。

ぐっしょり疲れて、近くのサイゼでただ甘味だけがファストに伝達されるものを食べて脳に最速で栄養を送る。それをくそまずいコーヒーで流し込み、あまりのまずさに一瞬シャキッとした。それでまたぐんにゃりした。

帰宅して残作業を終えて、荷造りまでやりきった。すごいと思う。

最後の方はお互い無口だったが、こうして自分の好きで始めたことに苦労してくたびれきってああもう面倒だなあとなっている、これこそが楽しい、みたいなところがあって、僕たちはもう疲れ切ってイライラもしていたが、僕はなんだか満足でもあった。