2020.11.24(1-p.365)


WOWWOWオンデマンドで『愛がなんだ』を観る。なんだか寂しくてたまらない、という気持ちは、結婚してからもなくなりはしないのだけど、他人との距離を詰めることでぜんぶ埋めてしまいたいみたいなヒリヒリした感じはだいぶ薄らいでいる。どうだろう。誰といてもひとりだ、というのは、僕はいつでも持っていたようにも思う。とにかく、一〇代の未熟な恋愛の痛々しさを思い出すような生々しい感触があって、いい映画だった。みんな知り合いにいそうだし、みんな自分でもありえた。写真撮る男の子の俳優がよかった。
『アナと世界の終わり』も観る。ミュージカルの楽しさとゾンビもののやるせなさが渾然一体となって、前半が楽しければ楽しいほど救いのない──救いのあるゾンビ映画などない──終盤のつらさが募る、これもまたいい映画だった。どうせみんな死ぬ。でも、それは今ここで歌い踊ることをやめていい理由にはならない。
 
AC/DC の新譜が出てる。新譜とは思えないそれをゲラゲラと愉快に聴きながら浴槽を洗う。