2015.03.23

昨日は渋谷のシェアハウスにて午前1時すぎまでミーティングは続き、そのあとリビングでだらだら午前3時だか4時までお喋りしたりテレビを眺めたりして、なんとなく住民が寝だしたころ、ソファでそのまま寝かせてもらった。

朝は8時半に起きる。
いいかげんに身支度をしたら渋谷はとても静かだった。
動き出す前の、街のしんとした感じが好きだ。
少なくない通りの人たちは、誰もがその静けさを守るかのようにものを言わない。

東横線で横浜に出て、そのまま桜木町へ向かう。

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日吉駅でアナウンスが「本日はご卒業おめでとうございます」と言った。去年のいまごろ、京都まで遊びに行く気満々だったのに肝心の後輩はもうこっちに帰ってきているし、気がつきゃかわいい彼女らはサークルを追い出されているし、卒業式がすぐそこ、もしくは過ぎてしまっているし、1年経ったな。
この一年、打ちのめされたりくたびれたりしたけれど、おかげで鼻持ちならない自信があっさり凹まされてすこし謙虚になったし、元気を出そうと自分の気分を調律する技術の練習を始めた。去年よりもいまの方が未来にわくわくしている。公私ともに、私事が八割だけど、いま、自分史上いちばん楽しい。

桜木町について、とくにあてもなくふらふら歩く。
カップラーメンミュージアムを覗いてみたり、お腹が空いていなかったから結局入館はしなかった。臨海パークでピクニックをして、もどかしいようなくすぐったいようなのんびりしたお喋りをして、さっきまで園児が走り回っていた芝生に寝ころがって気持ちよく昼寝。
たぶんドロケイをしていたあの子達のうち、一人めちゃくちゃ足の速い子がいて、『ブルース・ブラザーズ』のカーチェイスばりの、大勢の警官から逃げつづける彼の走りは見ていて気持ちがよかった。最後の悪党である彼がついに捕まると、園児たちのお散歩には平和が戻り、先生と手と手をつないで帰っていくのだった。

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日差しが暖かく、風もないだ。
気持ちよく眠りに落ちて、へんてこな夢を見て、混乱した頭で目を開けると隣に好きな人が寝ていて、きょうは人生最良の日だなあ、なんて恥ずかしいことを、ひさしぶりに、ほんとうにひさしぶりに思った。
いつだって、いまがいちばんなのだけど、それでもやっぱり、この瞬間には敵わない、そんな情景が、年を取るごとに増えていく。そのひとつひとつを、折に触れては取り出して、そうやってなんとか生きていける。

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お昼を食べに赤レンガ倉庫へ向かう。
途中向こうの大桟橋から、大きな大きな船が出航するのが見えた。
映画でいつか見たような、見送りのテープがわーって垂れていたようで、それが波止場にこんもりと取り残されている様が見えた。


お昼ご飯はフードコートで大きなハンバーガー。

昼過ぎに解散。
駅前のシネコンで『イミテーション・ゲーム』のチケットを買う。
ずっと見たかった映画。
まだ一時間半くらい時間があったので、一個下の階のカフェでやりたかった作業を済ませる。
ホームページの作成、今手がけていることのリスト化、お金の計算、など。
書き出して目に見えるようにするだけで、あんなにも圧迫していたものごとが極めて簡単になる。

『イミテーション・ゲーム』は素晴らしかった。
好きすぎて感想を書く野暮すらする気が起きない。
興奮が収まったらそのとき書く。

いったん横浜の自宅へ帰る道中、そしてシャワーを浴びて再び駅へと向かう道中、一足先に試写会で観ていた母親と電話で熱っぽくカンバーバッチがいかに優れた俳優か語り合う。
母が映画好きで本当によかった。
この人がたとえ母でなかったとしても俺はこの人を好いた。そう思う。

今夜ももうひとつの企画のためのミーティングで渋谷へ。
今回から幼馴染を引き込んで、なんだか面白そうなことになる気配。
ひょっとしたら、彼の将来にわたっていい種を蒔いたかもしれない。
僕は相変わらず特にここに貢献できるところを見つけあぐねているけれど、彼をここにつなげたことは良かったように思う。
単純に、小学校からの古い友だちと、いちばん新しいコミュニテイから繋がった人たちとが、一緒のテーブルについていることが楽しい。
自分の友達同士はみんな友達になってしまえばいい、と半ば本気で思っていたのだけど、その思い込みはますます強くなった。面白いなあ。

いま、23時26分。ちょうど電車が学芸大学駅を発車したところ。
帰ったらさっさと寝よう。
あ、夕飯食べてないや。
ひさしぶりにこってりしたラーメン、食べてっちゃおうかな。