2020.09.25(1-p.325)

久しぶりにマルクスを読む。ライズ・オブ・賃労働者。

帰りの電車ではマーサ・ヌスバウム『感情と法』。「おそらく、私たちにとって、自分があまりに早く腐敗する粘液質の湿った物体からできているという事実を、あまりに強烈に自覚しながら生きることは難しいのだろう。」という一説があって、強烈さに笑った。あまりに早く腐敗する粘液質の湿った物体!

fate のいま三作目がやっている映画の二作目を観た。一昨日くらいに観た一作目はおなじみのエピソードらしく、演出もかなりダイジェストっぽくさっぱり筋がわからなかったが、二作目は楽しく観れた。もともとはエロゲなんだということを意識させる演出で、満足した。出自をきれいにしようとしないというか、ちゃんとエロを隠さないの、すごくいいな、と思う。雨の中すがたを眩まして、びしょ濡れになりながらうじうじと押し問答するの、すごく気持ち良さそうな前戯だよね、という話をして、僕は終電直前の新宿駅改札に必ず一組はいる、お互いに俯いて向き合うやたら湿度の高いカップルに抱くのと同じ感想を抱いた。あまりに早く腐敗する粘液質の湿った物体が、エロさを隠すこともせずじめじめしてる。奥さんは僕と違ってfate リテラシーが高いので、ここがよかった、ここがエモいんだよ、と興奮気味に教えてくれたが、僕はひたすら仲直りに至るまでのプロセスで、お互いの人間性が希釈され、ただあまりに早く腐敗する粘液質の湿った物体としてお互いの前に現れていくことのエロさについてだけを延々としゃべっていて、同じものを観ていたはずなのにぜんぜん違うものを見ていたようだった。