2020.04.08

いよいよ始まる在宅勤務に向けて、総出で残務処理と明日からの体制づくり。集まるのは危ないからやめよう、という決断を実行するためにいつも以上に密に集まるという悲喜劇。笑えない。せっかくだから明日に向けて好きなお店で本を買いたいと思うけれど、どこもすでに閉めていて、悲しい。通販だろうか、通販であればお金を落とせる。そう思って、帰ったらどんどんポチるぞ、と思う。


取り急ぎ昼休みにB&B滝口悠生「寝上戸の友達」をポチる。そのまま読んで、目見さんだ! と嬉しくなり、懐かしい話が遠回りに思い出されていき、嬉しくなる。わあ、これは、『茄子の輝き』と『高架線』を読み返したくなる、これは、いいなあ、とほこほこして、そういえばすでに僕のなかではこの二冊はだいぶ混濁している。両方の本の話が、ここではなされていると思ったけれど、この記憶はだいぶ定かではない。とにかくたっぷりのサービス精神を感じて、嬉しくなった。


ドトールも休業らしいので、事務所の近所の店まで豆を買いに走る。嗜好品から「自粛」は迫られていくが、嗜好品がなければ僕は健全にやっていけそうにない。本を買いたい。本を、買わせてくれ! 好きな! お店で! 職場の近くにも本屋はあったが、どこで買ってもいいというものでもない。どこで買ってもいいものなのだが、僕にはどこで買ったかも含めて読書なので。


原稿や編集を粛々と行う。とにかく、作ると決めたものは作るのみだ。