2020.09.06(1-p.237)

午前中に『響け!ユーフォニアム』の第一シーズンを見終える。奥さんと二人ではらはらと涙を流す。それぞれが違った形で醒めているのがいい。醒めている上で、譲れない部分の熱量が、ばらばらなままに一個の演奏にまとまっていく様にどうしたって弱い。またお芝居をやりたくなる。複数人でないとやりようのないものは、どうしたって何かしらの社会性を帯びる。その中でどれだけ個人が個人主義的にふるまったとしてもそうなる。個人が我を通したままに、全体としてなにかしらの塊になっているという状況を、一種のシュミュレーションとして作り出すことができるからお芝居は好きだった。すでに半年以上劇場に足を運んでいないことになる。

お昼を挟んで二期を見始めるが、水着回のあたりで、いいから練習に集中して欲しい、という気持ちになてしまう。上級生の苦しさはあまりにも馴染みのあるもので、フィクションでまでここまで丁寧にやらなくていいというか、想定しうる全ての面倒をさっさと回収していくところにこの作品への信頼というのはできてきていて、だからそろそろ解決してほしかった。演奏にまつわること以外を、心底どうでもいいと切り捨てるスタンスこそが、フィクショナルですてきな身ぶりだった。

台風の影響か、夕方ごろ二人して気絶するように眠る。

夕飯は麻婆豆腐。奥さんの実家のレシピにより近い形ということで、べらぼうにおいしかった。昼にそばを食べすぎていなければもっとがっついて食べただろう。

FGO。シナリオで巴御前が登場して、やっぱりいいなあ、と思う。僕が貸した指で奥さんは巴御前を引き当て、そのあと二枚目も引いた。その恩をそろそろ返してもらおうか、と戯れに奥さんの指を貸してもらったら巴御前が二枚も出て笑った。こんなに都合のいいことってあるんだね、と。こうして人はギャンブルに嵌まり込んでいく。