2020.07.18(1-p.154)

昨晩は「ポイエティークRADIO」の第二回の収録を試して、いまだ一人でしゃべることへの気恥ずかしさを乗り越えるのが大変で、奥さんが爪を塗りたいというので爪を差し出して、ラメラメしい可愛い爪にしてもらいながらしゃべってみたのだけど、奥さんを前にしてラジオっぽく一人で喋る方が恥ずかしくて、結局はんぶんくらい今日録り直すことにした。爪は可愛くなって、奥さんは僕の爪を見るたびに、かわいい、と嬉しそうなので、よかった。奥さんが嬉しいのがいちばん嬉しい。

 

自分の録音を聴いていると、スゥーっと息を吸う音が気になってくる。全部消してみようとちまちま編集してみたのだけど、それが次の子音の予備動作になっていて、消してしまうと音としての連続性がだいぶ損なわれる。諦めてほぼ未加工のまま出すという、第一回と同じ形に落ち着きそうだった。いいマイク欲しい、雑音を排除したい、という気持ちが増してきた。ポッドキャストをやるならちゃんと音質にこだわりたい、という記事ばかりが出てきて、マイクに3万も使えないよ、と辟易としていたのだけど、機材にすがりたい気持ちもすでにわかるようになっている。とはいえあんまりお金をかけてもやりたいことと違うし、ありものでできることをちょっとずつ試してみればいい。なんでもかんでもコンテンツになってしまう風潮に抗いたい、というのがあるので、雑さというか、コンテンツとしては失格なクオリティ、それでもなんだか「いい」と思えるもの、という塩梅を、いい感じに探っていきたい。不愉快でない程度の音の粗悪さ、というのは、個人差がかなりありそうなので難しいけれど、とりあえず今は自分と同じくらい頓着しない人だけが聴いてくれたらいい。クオリティよりも、まずは継続が大事。

 

夕方から奥さんとお散歩して、ドンキでマイクを見てみたけど、やっぱり安すぎるものは買う気にならず、チェアリングに興味があって椅子もみたけれど結局買わなかった。すぐそばの大きめのスーパーでクレープを買って食べた。安くて甘い味がした。奥さんと並んで歩きながら一個のカスタードホイップいちごバナナを分けっこしているとそれだけで十分楽しくて、子供と変わらない。

 

近所の飲み屋で刺身と日本酒。期待以上にいいお店で、とても美味しかった。

 

寝る前『ジョーズ』。子供の頃の記憶以上に面白かったし、怖かった。いま観ると海水浴場の閉鎖を渋る市長や島民たちが、感染リスクと経済とのあいだで揺れ動くいろんな人に重なってしまう。サメが出てくるたびに奥さんと二人してギャア! と叫んでしまった。樽が怖い。