2020.10.13(1-p.325)

『さして重要でない一日』を読み終えて、いい小説だったが、やはり僕は小説ってそんなに好きじゃないのかもしれない、とも思った。とくに八〇年代から九〇年代にかけての日本の小説は、野蛮すぎてついていけないところがある。巻末の作者解題で、これってポリティカリーコレクトではないよな、みたいなことが書いてあって、それが二〇一二年とかのことだった。「ポリコレ」なんて便利なバズワードになる前から、この言葉はあったんだよな、と静かに思う。

『ブルシット・ジョブ』もそうだったけれど、僕は会社員として、なんとなく当事者のように読んで、当たり前のことが書いてあると感じたのだからすごい。ある属性を帯びているとされる人たちに、その属性の外側から描かれたものを納得させるというのはかなりの技術だろう。

ヘトヘトに疲れて帰宅して、あわてて日記を書いて、録音を始める。きょうのうちに更新できるだろうか。毎週月曜日に更新というルーティンはすこしズレてしまった。ズレてもいいのだが、この日記にも顕著なように、習慣というのは周期が少しずれるだけですぐにグダグダになってしまうから、やはりなるべくストイックに、きちんきちんと続けた方がむしろ楽なのだ。クオリティも安定も、だいたいのことは規則正しさが担保してくれたりする。