2020.04.05

自宅でタコスパティーだった。自家製トルティーヤもサルサもタコミートも鶏チチャロンもアボカドディップもまじでタコスの味がした。おいしくて各自どんどん生地を伸ばしては焼いて食べていった。もちろん『タコスのすべて』を流し見しながらだった。終わると『アグリー・デリシャス』のタコス回にした。


合間に『ZINE アカミミ』のレイアウトを進め、ようやく完成形が見えてきた感じがある。二号のテーマは「ごきげん」だが、なんだかアクチュアルなテーマになってしまったな、と思う。今の状況をないようにした原稿だけでは雑誌として弱いかもなあ、と書き足すことを考えている。長い時間をかけて書かれた原稿たちは、まだ疫病不安の影響を受けていない形をしていて、いい原稿たちだった。みな静かにごきげんだった。皆が皆、似たような不安のなかで書くような文章ばかりにならないでよかった。状況に強いられるわけでもなく、それぞれが自分のやり方で、それぞれの切実さに向き合っているような文章が揃った。これをベースに、今への応答を少し足すくらいがよさそうだった。


昼から始め、夜までだらだら食べ続けていた。合間にいくつかボードゲームをやった。ずっと飲み続けていたので、そして久しぶりの本格的な飲酒だったのでぺろんぺろんで、でも後片付けの手際はかなり良く、お風呂に入って寝る前にゆっくりお茶するくらいの余裕があった。パーティー慣れしてきたね、と褒め合う。さいきんはお互いの嫌なところが指摘しても改善しようのないものばかりになってきて、要するによさの頭打ちだというような話をした。お互いのよくなさを指摘し、改善が見られると褒め称え、というフィードバックの場として「私たちは最高会議」を定期的に開催していたが、いよいよ最高になってしまったのでむしろ褒め合う機会が減ってしまった。このまま最高を当たり前のものと油断していると、加齢とともに心身のままならなさが増大し、それに伴い改善してきたよさが綻びよくなさが再び現れたとき、今度はお互いの気に喰わないところが増えていくフェーズに入るのだろう、というようなことを話していて、なるべくそうならないためにも、よさを定期的に言語化し、点検し、学習を強化し、経年変化に耐えうるだけのものにしておきたいよね、と思った。お茶を何杯もお替りしながら、ZINEの赤字の反映を行ったり、おしゃべりしたりした。


久しぶりにぐっすり眠った。