2020.05.09

ブランチを買いにパン屋まで散歩。昼過ぎからオンラインでのボードゲーム。ソロ、ニムト、花火。

 

『火星の人』は最高で、どんどん読んで、読み終わった。すごい面白い!

 

映画を観たときは、おいおい、こんな面白さを文字だけでどうしたっていうんだよ、と思っていたし、読み終えたいま、おいおいこんな面白い本をどうやって映像化するっていうんだよ、と思っている。つまりどちらも最高だった。また映画観ようっと。実家にあった『MASTERキートン』に夢中になって以来、極限状態でのサバイブ、ゼロからの環境構築、手近なものを組み合わせてのブリコラージュ、そういったものが大好物なので、好きでないわけがなかったが、映画を観ていてだいたいのことを知っているにもかかわらずハラハラしながら夢中になったのはすごい。そしてたぶんいま読むのがよかった。この状況で他人に本を勧めなくちゃいけないとなったらエトガル・ケレットの『あの素晴らしき七年』か『火星の人』かだ。つまりは状況が最悪であれ、ユーモアは忘れちゃいけない。心底ヒリヒリしながら、だいたい笑ってた。これはやっぱり大事なことだと思う。僕はまじめな顔は得意だけれど、得意すぎるあまりシリアスになりすぎる。重たい時期こそ態度くらい軽いほうがいいのに、うっかり状況に適応してしまう。ある程度の、融通の利かない軽薄さというものを、昔はもうすこし持てていた気もするのだけど。こういう楽しいだけの読書をもっとするべきだな。なんか最近はちょっと肩肘張るというか、『火の鳥』が最たるものだったが、人間とか人生とか、でかい主語に付き合いすぎた気がする。行き詰まりも確かに本の読みすぎによって引き起こされるが、その行き詰まりを打破できるのもまた読むことによってなのだ。読まないでいれば楽になるということはない。