2020.04.27

バルセロナは新婚旅行の土地で、だから通りの名前だけで嬉しくなる。『グルブ消息不明』は訳者の名前に見覚えがあり、ボラーニョ『野生の探偵たち』の方だった。だんだんと見知った名前が増えていくのも本を読む楽しみだった。

ケタケタ笑って、簡単に読み終える。簡単に読み終えたからと言って簡単だったとは限らないのが小説のよさだった。中華料理屋のおやじや、行きつけのカフェテリアの夫婦との交流がよかった。

 

原稿を書く。一区切り。note にZINEの宣伝をアップする。

 

Twitter で続々と『プルーストを読む生活2』が各家々に到着している様子が報告される。それをみて、いちいち感激する。届いてる! すごい! ZINE の購入を共有してくださっている方もいて、嬉しくなる。ZINE のほうがいろんな人と作っている分、届くのが嬉しいというか、ほっとする感じがある。寄稿メンバーに報いた、というような。

 

ちみちみ読んでいた『野生の思考』もようやく終える。八章のタイトルがとてもいい。「再び見出された時」。

『2』について、「Webで読むよりも明らかにノリがいい。」と書いてくださっている方がいて、わかる~と思った。僕もWEBの横書きだと単なる情報として「処理」してしまう。縦書きであることや、四隅の余白、フォントの質感や紙としての物質性、そういったものがすべて本だった。書いてある文字だけが問題なわけじゃなかった。だからこそ、わざわざ本の形にしたいのだ。嬉しかった。

 

古田徹也『それは私がしたことなのか』を始める。